サハラ砂漠
この先の路地に・・・その32
トードラ谷から帰って、今度は、サハラ砂漠へ連れて行って貰える事になった。
彼が連れてきた運転手の名前は、モハメッド。そういえば、名前を書いてなかったが、私たちを泊めてくれたのも、モハメッド。
お互い、モハメッドと呼び合っていた。ややこしい~。
モロッコでは、一家に一人は、モハメッドがいるらしい。
というわけで、道で、「モハメ~ッド!!」と呼べば、半分ぐらいの人が、振り向くのだ。
ん~やっぱり、ややこしい。
運転手モハメッドは、運転技術はいまいちだけど、見るからに人がよさそうな人物で、
信仰深く、時間になると、車を止めて、ござを持って走り、
メッカの方向に向かってお祈りを欠かさなかった。
しかし、いかんせん、車がぼろ。
エンストはするし、大丈夫なのか?ちょっぴり、不安。
周りは、草がまばらに生えている準砂漠へと入ってきた。
あれは、野生のラクダの親子?
砂漠に入り、しばらく行くと、ついにタイヤが砂に埋もれ、動かなくなってしまった。
ひえ~、私はこんな所で、サハラの砂と化すのか・・・。
風が強くて、砂嵐も起こり、巻いてくれたターバンが、とっても役にたった。
砂漠の強い日差しや、砂から守ってくれるターバンは、砂漠の民には必需品だと、身をもって体験できた。
みんなで、必死で車を押す。
「ほら、あそこに、蜃気楼が見えるだろう。」なんて言われたけど、見えるような、見えないような。
なんとか、砂から脱出し、砂漠の中の小さなホテルへと到着したときは、あたりはもう暗くなっていた。
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